防災士会研修会への参加【川口支部】
2017年9月21日 更新
講師
荒谷博(気象庁地震火山部火山課火山噴火・警報センター
気象庁における火山業務
近年の火山災害についてパワーポイントで、有珠山・三宅島・霧島山・御嶽山等の現象的特徴を語り、国・地域の火山防災、火山情報(噴火・警戒レベル・噴火速報等)に触れ、日本の火山は、
「活火山111・常時観測火山50・噴火警戒レベル38火山である。山は必ず噴火するんだという認識を持つこと。自分の命は自分で守ること。」
と強調していました。
伊藤和明(防災情報機構会長・元NHK解説委員)
近年の火山災害と教訓
火山災害として、御嶽山・ロ永良部島・三宅島・伊豆大島・雲仙普賢岳・有珠山・磐梯山・十勝岳・セントヘインズ火山(アメリカ).ネバドデルルイス山(南米コロンビア)の噴火事例をパワーポイントで説明し、降下噴出物、溶岩流、火砕流、火山泥流、山体崩壊、火山ガス事例等火山の脅威、ハザードマップの作成公表等々力説し、
「休火山との名称は死語で、昔の定義である。富士山も、江戸時代の宝永噴火以後、310年間昼寝をしている。必ず目を覚ます。交通機関の寸断や健康被害、首都機能が完全に麻痺し、甚大な被害となる。過去の数々の教訓を全ての人に教え伝え、子供達にも浸透させ、備えることが大事である。」
と強調していました。
2014年9月27日の御嶽山噴火災害では63名の死者・行方不明者、重軽傷者69名が出ました。火山国の日本の火山防災は大きな課題の1つで、御嶽山に登山中の方々もわずかな行動の差で生死が分かれています。火山災害にどう備え、どう啓発していくべきか、最新の情報と教訓、気象庁の火山監視体制や火山情報等々が理解でき、今後の地域貢献活動に活用させていただくとともに、いつ来るか不明の火山災害に備え、初動対応や自分・家族・近隣の命を守るため、地域防災力の向上等を目指していきます。