犯罪被害者支援県民のつどいに参加して【浦和支部】
2018年12月17日 更新
支部では12月1日(土)埼玉会館小ホールで開催された「平成30年度犯罪被害者支援県民のつどい」に、田中顧問以下10人が参加しました。第一部は、主催者代表の上田埼玉県知事及び来賓の挨拶後、小中学生及び高校生の犯罪被害者支援に関する感想文の表彰式が行われました。
第二部は、関東交通安全犯罪遺族の会(あいの会)代表で、平成20年2月に熊谷市内で飲酒運転のスポーツカーにより夫婦2人が死亡、その子供達も含めて7人が重軽傷を負った交通事故の被害者家族の小沢樹里氏が、「心の支援と生活支援の必要性~交通犯罪被害をうけて~」という演題で講演されました。事件を通じて被害者に必要な支援とは、被害者の心に寄り添う心の支援だけでなく、生活の支援が時間の経過につれてより必要になってくることを体験から具体的に説明されました。また、行政のたらい回しの禁止とワンストップ支援を提案されました。
次は、防衛医科大学精神看護学教授の髙橋聡美氏は、「喪失体験後のこころに寄り添う~犯罪で傷ついた人を支えるために~」という演題で講演されました。
身体暴力や性暴力、事故や殺人で大切な人を失う等による心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対しては、病気としてアドバイスすることではなくその喪失状態を自然のことであるとして、その心に共感して寄り添うことが必要だと説明されました。これは、筆者が行っている認知症者に対する傾聴ボランティアの基本的な心構えにも通じるもので、喪失体験者に対する傾聴の重要性が理解できました。