全国交通安全運動出発式【川口支部】 – https://keiyu110.org/activities/entry_23443/

全国交通安全運動出発式【川口支部】

2019年10月29日 更新

支部の渡邉支部長は、日本防災士会の認証資格を有する「防災士」であるため、10月26日(土)、都内千代田区区所在「全国町村議員会館」において開催された「特定非営利活動法人日本防災士会スキルアップ研修会=地域防災と避難行動」に、参加し、全国から集まった「150名の防災士」とともに、地域防災と避難行動の知識、情報の利用、普及・啓発を研究しました。

講師

廣井悠(東京大学大学院工学系研究科 都市工学専攻 准教授)
冒頭に、最近の台風・大雨の災害について説明し、日本各地でこの様な災害は今後も起こる等々と語り、今後とも種々の複合災害になる可能性は高く、避難行動も非常に難しくなる。
地域コミュニティの弱体化や居住経験の浅い住民と共助が機能するか不明な点も多く、また、地域の災害リスクの認識が低い可能性も指摘し、本題の、「地域防災と避難行動」を、

  1. 東日本大震災と避難
    津波による被害概要。大規模な被災。津波避難の実態。
  2. 避難行動の科学
    避難の種類である「緊急避難」の定義。人間はリスクを軽視する生き物。
    混同され易い様々な「避難」。「適切な避難」はすごく難しい。避難の目的を知っておくこと。
  3. 「逃げやすい」まちづくりをどうするか
    「避難訓練」は今後、どうすればよいか。地域によって・災害によって正しい避難の在り方は様々です。まずは「避難行動は難しい」ことを知る。

と、東日本大震災・日本海中部地震・昭和三陸地震等々の過去の日本や世界の地震・火災・台風・大雨等の教訓事例を問題点と実態等を講和した。

そして、「大学受験と防災は似ている」と強調。

避難訓練を繰り返しても被害が出てしまう。避難訓練を続ける丸暗記的な勉強や豆知識より、メカニズム・命の助かり方をよく知る。地域のリスクを良く理解し、多様な訓練を繰り返し学力をつける勉強の方が「想定外に」に強い。家族ぐるみ・地域ぐるみで頑張る、個人のリスクのクセを皆でカバーする。そして「戦略」を考える必要がある。

大学入試で、「災害事例」を問題とした場合、定型化した避難訓練やマニュアル対応は、ただの過去問題・予想問題の回答集に過ぎない。イメージの固定化は、過去問丸暗記と同じで危険です。
ちゃんと勉強する時は、出題問題を明確に傾向と対策を練って「主体的」に勉強する。
つまり、これまでの災害教訓や科学的リスク評価を地域特性にうまく合わせつつ、「学力をつける」戦略が必須です。

災害に対するイメージを高め、学力をつける「戦略」を考え、被災状況や個人特性・災害パターンは千差万別です。なので、「一般的防災対策・避難訓練」には、限界があります。訓練前に、地域の防災対策を戦略的に考え、想像・比較検討・優先順位・目的・戦術を様々な被災状況をイメージし、訓練を行い、反省会で確認し、対策を行うという、地域+行政+専門家で行うことが必要。と力説していた。

本日の講和を通じ、今後の地域貢献活動に活用させていただくとともに、いつ来るか不明の種々の災害に備え、初動対応や自分・家族・近隣の命を守るため、地域防災力の向上等を目指していきます。

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