犯罪被害者支援県民公開講座への出席について【浦和東支部】
2016年3月23日 更新
日時
平成28年3月18日(金)午後2時から午後4時30分まで
場所
緑区中尾所在 プラザイースト内映像シアター
主催
埼玉犯罪被害者援助センターほか
出席者
約60名
講座の状況
講座は、主催者あいさつの後、
第一部 基調講演 「交通事故被害者への支援について」
講演者 新井 貴久治氏(交通事故被害者の実父)
第二部 ミニコンサート
地元音楽教室 アイ音楽教室講師による演奏
として行われた。
第一部の講演では、平成26年5月、さいたま市大宮区で発生した横断歩道を横断中の大学生(当時20歳)が、2トントラックに轢かれ、即死した事案の実父が、
- 病院からの一報により、突然、非現実的世界に放り込まれた家族の状況
- 失った息子への切々たる思い
- 警察の事情聴取
- 検察官の事情聴取
- 犯罪被害者支援
- 刑事裁判の開始
- 被害者参加制度への参加
- 民事裁判への対応
- 様々な場面での警察の対応に対する印象(警察の通信簿)
等々を詳細に話された。その中で、
- 同居している母が、未だに立ち直れず、本日、支援センターのカウンセリングを受けたこと。
- 事故を扱った警察署から「犯罪被害者支援室」の存在を教わり、心が潰れそうになったので相談に行ったが、この相談がなければ加害者に何をしに行ったか判らない。そういう意味で救われたこと。
- 息子を失ったことでの教訓を話したいが、亡くした後が凄まじいことになるということ。
- 人が死んでしまうと建設的な、実りあることが全くない。歯を喰いしばってでも生きていなくてはならない。
- 被害者支援は、まだまだ不十分である。受動的で、能動的でない。
- 被害者でも加害者でも、悲惨なことがすぐ隣にある、という現実を理解していただきたい。
- 今日来ていただいた皆さんには、知識レベルを上げ、安全に暮らすための仕組みを築き上げていって欲しい。
- 車のハンドルを握ったら、「臆病かつ謙虚」になって欲しい。
等が印象的であり、日々発生する事件事故時の警察の対応や、まだまだ不十分とする被害者支援の在り方等に警鐘を鳴らした講演内容であった。